トマトの旨味の正体！「グルタミン酸」とは？

グルタミン酸は「アミノ酸」の一種

グルタミン酸は、昆布の旨味成分として発見されたアミノ酸の一種です。このグルタミン酸が、私たちの舌で感じる「旨味」の正体であり、甘味、酸味、塩味、苦味に次ぐ「第5の味覚」として知られています。

実は、野菜の中でもトマトは特にこのグルタミン酸を豊富に含んでいます。 可食部100gあたりで比較すると、野菜の中ではトップクラスの含有量です。

渥美半島生まれのミニトマト「出汁推し実」の驚くべき栄養価と美味しさの秘密

熟すほどに旨味がもっと研究

「完熟トマトは美味しい」とはよく言われますが、これには科学的な理由があります。

熟成が進むにつれて酸味が減り、糖分とグルタミン酸が増えることで、甘味と旨味のバランスが最高の状態になります。 旨味についての
詳しい情報は特定非営利活動法人 うま味インフォメーションセンター

旨味の相乗効果で美味しさ倍増！グルタミン酸×イノシン酸・グアニル酸

旨味の「黄金比」とは？

旨味には、相乗効果というすばらしい性質があります。グルタミン酸（アミノ酸系）や、イノシン酸（動物性）やグアニル酸（細菌類）などの「核酸系」の旨味成分を知ることで、少なくても使っても旨味が一歩ずつ強いです。

旨さを爆発させる「黄金の組み合わせ」

トマトに含まれるグルタミン酸は、イノシン酸を豊富に含む*肉類や魚介類、そしてグアニル酸を多く含むきのこの類と最高の相性です。

• トマト（グルタミン酸）×肉（イノシン酸） :ミートソースはまさに旨味の相乗効果の代表例です。トマトのグルタミン酸と、ひき肉のイノシン酸が組み合わさることで、濃厚で深い味わいを楽しみます。

トマトソースのレシピ

• トマト（グルタミン酸）×魚介類（イノシン酸） :アサリとトマトのパスタやアクアパッツァもこの組み合わせです。魚介の旨みがトマトの風味を踏まえて、とりあえずある味になります。
• トマト（グルタミン酸）×きのこ（グアニル酸） :トマトとマッシュルームのアヒージョやトマトときのこのリゾットは、土の香りと旨味があり、豊かな味わいになります。

旨みを最大限に引き出す！トマトの調理法と相性の良い食材

加熱で旨みアップ！加熱調理のコツ

トマトは生でも美味しいですが、加熱することでさらに旨味が引き出されます。 加熱することによってトマトの細胞壁が壊れ、グルタミン酸が外に溶け出しやすくなります。

特に注目すべきは、トマトに含まれるもう一つの旨味成分、グアニル酸です。 すごい、加熱することでこのグアニル酸が約1.8倍に増加することが研究で明らかになってい
ます。

旨味をさらに引き出す「黄金の組み合わせ」レシピ

ここでは、旨味の相乗効果を相談したな簡単レシピを3つご紹介します。

• トマトとベーコンのパスタベーコン
  （イノシン酸）をカリカリに炒め、そこにトマト（グルタミン酸）を加えて煮詰めることで、お互いの旨味が溶け合います。
• トマトとキノコのアヒージョオリーブ
  オイルでニンニクの香りを出し、トマト（グルタミン酸）とマッシュルームやエリンギ（グアニル酸）を煮込むだけ。パン見て食べれば止まらない美味しさです。
• トマトと鶏肉の煮込み
  鶏肉（イノシン酸）を先に炒めてからトマト（グルタミン酸）と一緒に煮込むことで、鶏肉の旨みがトマトソースに溶け込み、深いコクが生まれます。

旨味を決める！トマトの保存法と加工品

旨さを伝える冷蔵・冷凍保存のコツ

トマトを使い切れない時は、冷凍保存がおすすめです。 冷凍することでトマトの細胞がなくなるため、酸化加熱するとグルタミン酸が溶け出しやすくなります。

さらに、冷凍トマトは湯むきが不要になるというメリットも。 凍ったトマトを水にさっとくぐだけで、つるんと簡単に皮が剥けます。

旨味をいつでも楽しめる！トマト加工品の活用

トマト缶やトマトピューレ、ドライトマトは、グルタミン酸が濃縮された味旨の塊です。 特にドライトマトは、乾燥させることで水分が抜け、旨味が詰められるだけでなく、グアニル酸も生成されるため、より強い旨味が感じられます。

これらの加工品を常備しておけば、いつでも手軽に料理に旨味を続けることができます。

まとめ：トマトの旨味を限りなく、毎日の食卓を豊かにしよう

トマトの美味しさの秘密は、旨味成分「グルタミン酸」になりました。

熟成度、加熱、そして他の旨味成分との相乗効果を意識するだけで、いつものトマト料理が驚くほど美味しいです。

今日からあなたも、トマトの旨味を最大限に引き出すプロになって、毎日の食卓をより豊かにしてみませんか？